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zoom RSS 日記は焼いておくれ〜演奏後記・「樋口一葉恋の和歌」CD発売記念コンサート最終公演〜

<<   作成日時 : 2013/11/28 13:10   >>

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銀杏並木の黄と薄緑に

我が家の庭の紅葉の赤と

柿の木にまだ残る実の橙

空は遠く薄縹。


色彩豊かな秋真っ盛りですね。


それと同時に

風邪が流行る季節になって来ました。

さぁ、ここから年末に向けて

いかにウィルスに捕まらないかが勝負の分かれ目。


皆様も喉を潤し、体を冷やさずに

どうぞご自愛を。



そんな先日

私的今年の大プロジェクトが一つ終わりました。


樋口一葉〜恋の和歌
〜CD発売記念コンサートツアーFINAL〜

日時:2013年11月21日(木)19時開演
場所:日本キリスト教団 阿佐ヶ谷教会
 
日時:2013年11月24日(日)14時開演
場所:八王子織物工業組合 講堂

出演:山口佳子(ソプラノ・一葉)
    松本隆彦(ピアノ)
    斉藤裕子(パーカッション)
    仙道作三(演出・指揮)

    矢島祐果(朗読・阿佐ヶ谷教会のみ)



トリエステ歌劇場の公演を終えて
帰国後間もなく
録音スタジオに籠ったのが2月末。


CDの発売が一葉さんの誕生日5月2日。
同時に日暮里で最初の記念コンサート。

6月は長野の信濃町と軽井沢で2公演。

7月は半井透水との出会いの場所、芝の近く天光院で。

9月は札幌の渡辺淳一記念館。


そして11月。

21日に阿佐ヶ谷の教会で

23日の一葉の命日を挟んで

24日に我が町八王子で最終公演を無事終えました。


長かったような、あっという間だったような。


今年だけで7回の公演。

2010年の初演から数えると

朗読だけでの参加を含めて
全部で12回の公演に参加したことになります。


クラシックの世界で
一つの作品にこれだけ関われるという事は

中々ない事。
ありがたい事と思います。


中には
何度も聴きに来て下ったお客様もいて。

初めて聞いた時はよく分からなかったけど
その後で一葉の作品に触れ、
勉強してもう一度聴いたら、もっと面白くなりました。

と言って下さる方もいたそうです。


そんな言葉を頂くと、
本当に嬉しい限りです。。



今回も

阿佐ヶ谷の公演でまた一つ
素敵な出会いがありました。

劇団昴の役者さんの矢島祐加さん。

朗読を担当して頂きました。

落ち着いたとても美しい声。
間の取り方や、抑揚なども素晴らしく。

教会に響くその声を聴きながら
同じ空間をご一緒させて頂けたことは

幸せな時間だったと思います。


また、
一葉が日本語に訳したという讃美歌も
歌わせて頂きました。

1707年にアイザック・ワッツが書いた
There is a land of pure delight

という詩が原詩だと思われますが
全体の内容を良くとらえて
なおかつ美しい日本語に置き換えてある辺りが
さすがに一葉だなぁと思うものでした。

ただ、本人の日記の中に
「少しおかしい所もあるのですが、、」

とある通り、字余りになってしまったり
音楽の韻律に上手く当てはめられなかったところも
あるような気もしました。

日本語と外国語では、
基本となるシラブルが
違ったりするので難しいのでしょうね。

一葉自身も
「全て翻訳が難しいのは、
我が国と外国との、生活習慣が違っているからでしょう」
と言っています。

生活習慣や言語や文化には
お互いに密接な関係性がある。
こんなところにも、一葉の鑑識眼の鋭さが伺えます。


阿佐ヶ谷教会は
立派なパイプオルガンのある
近代的で、なおかつ温かみのある素敵な教会でした。

教会と言うとつい
外国のそれをイメージしてしまい
お着物で教会で歌わせて頂くという事が
結びつかなかったのですが、

一葉の生きた明治の時代
礼拝に集まる人々は皆着物姿だったはず
そんな事を思うと何だか少し
その頃にタイムスリップしたような、
そんな感覚も覚えました。



そして八王子はまた。

織物工業組合の歴史ある講堂を
お借りしましたので、
こちらもまた実に趣のある会場でした。

多摩織のお着物を作って下さった澤井さんが
舞台に飾るようにと、着物や反物を貸して下さって、

ござを敷き文机を置くと
会場の雰囲気とも相まって
一葉の時代を彷彿とさせるような舞台になりました。


語りの為に初めてつけた
ピンマイクに慣れなかったり

細かい反省点はいろいろとありましたが

歌は勿論
語りも含め、動きも含め

試行錯誤を繰り返しながら
再演を重ねて来て

作品の世界観に
やっとここで一つ近づけたのかな

という気がしました。


地元での演奏会という事で
ここには列挙しきれないほど
本当に沢山の方々にご協力いただき
助けて頂いて、、

有難くも沢山のお客様にお集まり頂けて。

大切に歌って来た
この作品を知って頂けたこと。

本当にありがたく嬉しい事と思います。


そして

作品を聴いて下さった方々の心に
何か少しでも残るものがあればと

そう切に願います。




何かを後世に残すという事。

一葉は高い志を持った
一人の芸術の創造者だったと思います。


オペラの中で
自らの死を悟った一葉は

最後に妹の邦子に遺言のように言います。

「日記は焼いておくれ」と。


日記に書かれた生の一葉の姿。

作品を生み出す一人の芸術家として
それが世の中に知られることは
良しとしなかった。

自らの評価は
自らの作品においてのみ
与えられるものでありたい。

そんな思いだったのかなと
思ってみています。


しかし邦子は焼かなかった。
焼けなかったのかもしれないですが。

そのお蔭で私たちは
一葉の人生を知り、人を知り

様々な作品がまたそこから生まれ。

それを介してまた
人々が一葉を知り、理解を深め

自らの内面に何か思いを新たにしていく。



人の心が豊かになって行く事

何よりとても大切な事。



邦子の偉業に感謝をするとともに。

微力でも自分に出来る事を、

考えて行きたいと

また私も思いを新たにする今日です。



この作品を与えてくれた仙道先生はじめ

これまでに

この作品に関わって下さった方

上演の為にご尽力くださった方

素敵な素敵な共演者の皆様

そしてお聞き下さった全てのお客様に


今一度

本当に心よりの感謝を。

ありがとうございました。



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阿佐ヶ谷教会。

画像


朗読の矢島さんと。今度は彼女の舞台が見たいです!


画像


八王子織物工業組合にて。お着物ちゃんと着付けて頂きました。。やっぱり自分で着るのと全然違う。




・・あ。

一番大切な事忘れてました。


画像



一葉さんのCDはまだまだ発売中です。

定価2,500円。

ご興味持たれた方はこちらよりご連絡下さいませ!


その為のコンサートツアーだったっちゅうに。。(笑)。

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