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zoom RSS 梅雨明けでしょうか。〜演奏後記・14年6月のまとめその1〜

<<   作成日時 : 2014/07/12 13:03   >>

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7月も中旬に差し掛かりました。


昨日は台風一過の青空でしたが

なんだかあんまり空が深すぎて

窓の中からふと外を眺めた一瞬

美しいと思うと同時に

それが怖いような気持ちになったのですけど。


自然はとてつもないものだと

人間はちっぽけなものだと

どれほど使い古された表現であっても

そう思っているべきなんじゃないかと

考えたりしたのでした。


さてだいぶ日が空いてしまいましたが

6月の本番を振り返っておきます。


まず6月は二回公演がありました、こちらかしら。


ひとりオペラ「与謝野晶子みだれ髪」

6月7日 於・日暮里サニーホール
6月28日 於・長野県信濃町明専寺 ご本堂



与謝野晶子の生涯を
朗読と短歌や詩の詠唱によって綴るひとりオペラ

歌いこんできた一葉さんとは
また趣が違う作品で興味深かったです。

一葉も晶子も
同じく類稀なる才女だったと思うのですが

人生も作品も作品に対するスタンスも
こんなに違うのかと思って。

迸る情熱と創作欲

一葉がそれを秘めて、見つめて、きっと熟考の末に
一機果敢に流れるような文章で
こちらを圧倒してくるのに対し

晶子は大胆に、いさぎよく
じつに短いハッとするような言葉選びで
こちらをうならせる

そんな印象を受けました。


私自身の趣味が
どちらかと言えば一葉さんに近いのかなと
思ったりもしつつ

最初は晶子の
生き方と言うか様々な言動に
なんとなく共感が持てずにいたのですが

オペラ作品の演奏を通じて
晶子の人生に寄り添っていくうちに

むしろこんな生き方が出来たら凄いなぁと
憧れを何処かで抱くようになった気がします。

自我を表現する事をためらわない
何処までも自分に正直な人だったのではないかと。

そして深い愛情と諦めを知らない情熱
いつでも忘れる事のない機知とユーモア。

どこか生真面目な印象をうける一葉に比べて
晶子はそういった人間的な魅力を持った人だったような。


そしてなんとなく
晶子をそうさせていたのは
やっぱり鉄幹の存在なんじゃないかなと

そんな風に思うようになりました。



一葉は残念なことに
早くに亡くなってしまいましたが

もし一葉が患うことなくたくましく生きて
桃水との恋愛を乗り越えて、誰かと出会い、
結婚をして、子を産み、子を育てて
晶子のように女性としての人生を全うしていたら

どんな作品を生んでいたのだろうかと
そんな事もちょっと考えたりしました。




今回のオペラの第一幕の途中に
ある一曲があって


「歌はどうして作る」

歌はどうして作る。
じつと観(み)、
じつと愛し、
じつと抱きしめて作る。
何を。
「真実」を。

「真実」は
美くしい人魚、
跳ね且つ踊る、
ぴちぴちと踊る。
わが両手の中で、
わが感激の涙に濡れながら。


原詩はもっと長いのですが
作曲はその1節と3節のみです。

この「人魚」という表現
「濡れながら」「ぴちぴち」と踊るという
なんとも美しくて肉感のある言葉。

そこに仙道先生は
とてもシンプルで純粋な音楽をつけてらっしゃいました。

それが晶子のコアな部分を表しているような気がして
とても好きなシーンでした。


あ、因みに。

わたし暗譜稽古の最中に
何故だかこの「人魚」を

「金魚」

とハッキリ間違えて歌ってしまって。。
皆さんから思いっきり失笑をかってしまいました。。

はー。

「金魚」だって。。

晶子に比べて
わたしの「コア」の小っちゃい事(笑)。



演奏は
日暮里の時はピアノトリオにパーカッションと朗読
長野ではピアノ一本にパーカッションと朗読

どちらも本当に素晴らしい共演者に恵まれて
とても幸せな本番でした。

とくにピアノトリオとの合わせは楽しかったですね。

作曲者ご自身とディスカッションしながら
其々のアイデアを持ち寄って
音楽の表現の可能性を探す作業。

まさに「音楽の現場」という雰囲気でした。


一葉と違って晶子は
先生がもっとリリックな声の方をイメージして書かれているので
私にとっては音域が低く、、晶子の強さを出すのに
だいぶ苦労しました。

どうしても少し無理をして出す事になるので
声帯の疲労がいつもより。

いつでも、何度でも
すぐに歌えるレパートリーではないかも知れないと思います。


ですが、また。

この作品を通じて、
新しい世界を知ることが出来て
新しい出会いがあって

その事は本当に嬉しい事でした。

画像


こちらは日暮里の時の楽屋。
黒を基調とした、和風モダンな衣装。

画像


長野明専寺さんご本堂での上演の様子
美しく素晴らしいご本堂です。

画像


呼んで下さった明専寺さんのご住職とご家族
そして「寺子屋」の実行委員会の皆様。
本当に素晴らしいチームワーク!そして皆様綺麗でパワフル!



そんな訳で今回も

仙道先生はじめ

素晴らしき共演の皆様

お世話になった皆様

そして会場に御越し頂いたお客様

全ての皆様に


心よりの感謝を。



次回はコンサートをザザッと振り返ります。



はー今日も暑い。。

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